授業について 今の日本では、学校とまったく無関係に人生を送ることは難しい。そういう生き方は、ほとんどありえないといってよいほど、学校が人の生に深く、そして強くかかわっている。現在、より多くの人々がより長い間学校に行くようになればなるほど、学校をでることと大人になることが結びつかなくなったという逆転現象が生じた。 どうしてそんなことが起きたのだろうか。こうしたパラドクスが生じるのは、学校という制度に問題があるからなのだろうか。それとも、社会の変化や若者たちの変化と関係しているのだろうか。この問題を考える上で、最初の切り口としたいのが、福祉国家の変容である。そこに目をつけるのは、学校や教育を取り巻く変化も、若者を取り巻く環境の変化も、先進国に共通する、この社会全体の変化と関係していると考えるからである。 今回のテーマを深めたい人のための参考文献 苅谷剛彦『いまこの国で大人になるということ』 紀伊国屋書店 本田由紀・内藤朝雄・後藤和智 『「ニート」って言うな!』 光文社新書 土井隆義『友だち地獄 ―「空気を読む」世代のサバイバル』 ちくま新書
『大衆教育社会のゆくえ』